2024年度理事長所信

2024年度スローガン
「 新化 」

名称未設定のデザイン (3)

【はじめに】
人生100年時代と言われ始め、私たちはまだその折り返し地点にも立っていません。20歳から40歳までの限られた時間の中、会社や家族を守りながら、私たちは地域の未来の為、この組織に身を預けています。そんな想いを持った先人たちが、明るい豊かな社会の実現に向けて、57年間邁進してきた組織であり、今年創立58年目を迎えます。

近年における新型コロナウイルス感染症によるパンデミックは、世の中と私自身の在り方を考えさせられる機会となりました。備前青年会議所は、自らが機会を掴み取ることによって得られる発展と成長、そして志が高く、尊敬と憧れを抱くことができる同世代の仲間を私に与えてくれました。先輩たちは、40歳までの限りある活動期間で、時代に先駆け、東備のありたい理想の未来を描き、一人では成し得ないことに対し、共感を呼び協働し、苦楽を共にして喜びを分かち合い、次を担うひとへ期待と希望を託してきました。

私たちは、多種多様な視点で市民意識変革運動を推進する唯一無二の団体であります。世の中の残酷さや苦しみなどから生まれる怒りと哀しみと向き合い、それでも光を信じ果敢に挑戦する姿はひとの心を打ちます。自らが志を高く、揺るぎない信念と意思の強さで得ようとする覚悟が己を突き動かし、自然に注目を集め共感され求心力を高めます。同じ志をもつ仲間が増えることは事を成し得る始まりであり、大きな夢をもち、仲間と英知を出し合い切磋琢磨しながら成長し、喜びや痛みを分かち合うことによって笑顔が生まれ、その仲間の存在が、現状に甘んじる弱き心に自制と自律による強い意志と、奮い立たせる勇気を与え、夢の実現を加速させます。ひとは事が進むにつれ期待と希望を抱き、一丸となり幾度となく壁を乗り越える姿に影響され、事を成し喜びを分かち合いたいと熱い情熱をもつ新たな仲間となります。苦境に立たされた時には、歩みを振り返り、ありたい理想の未来を語り、今に意味を見出し、ひとが辿った道で得た経験を自己開示することによって、これから同じ道を辿るひとの力となり、歴史となり、このまちを創造し未来に託すのは他の誰でもない自分自身であり、明るい豊かな社会の実現に向けて歩み始め、私たちは、新化します。

【会員の相互理解を深め、より良い組織に新化する】
《組織強化》
毎年新たな組織で活動するJCは様々な役職があり、様々な経験ができ、個人の成長には有効である反面、毎年違った役職を受けるため、自分に与えられた役割を認識し確実に実行することが求められます。そのためには、個々がその役割の責任と重要性をしっかりと認識しながら活動しなければなりません。そうすることでメンバー同士が助け合い、組織としての規律が保たれることを忘れないで活動してほしいです。情報を共有し、メンバー間の繋がりを強化することで同じ志を持って組織の結束を高め、なぜJCが存在するのか、何を使命としているのかを常に念頭に置き行動しましょう。少ない会員数だからこそ人任せにするのではなく、普段から責任を持って積極的に行動しましょう。

また、親しき中にも礼儀あり、というように、お互いを尊重しあい感謝の気持ちを伝えることを忘れてはいけません。基本に忠実に、当たり前のことを当たり前に行うことは大人になると失念しがちなところもあります。模範となるリーダーになるために、時には仲間を注意することも強固な組織づくりには必要です。お互いのことを認め合い信頼関係を築き、絆を深めて組織強化に努めましょう。

《継続のための会員拡大》
本年度はここ数年の会員減少もあり、少人数でのスタートになります。人口減少に伴う影響、コロナによる業績悪化、若者の組織離れと様々な原因があると思います。そんな中でも地域のためにと活動している若者もいます。我々も各々理由は異なりますが、自己成長、自社の発展、地域のためといった様々なきっかけで入会しています。ひとりひとりの力は小さくとも、仲間がいれば無限の力が発揮でき、そのためには同じ志を持った仲間を増やすことは必須であります。そうして備前青年会議所は仲間と共に切磋琢磨し、各々の想いを共有し、同じ志を持って持続可能なよりよいまちを創造していかなければなりません。今までの歴史・伝統は大切ですが、その時代に合った組織にすることが大事です。自分が得た学び、成長を真剣に伝え情熱を持って勧誘し、新たな仲間を迎えましょう。

《果敢な挑戦》
現状維持は衰退への第一歩です。その為、メンバー全員が挑戦できるステージをつくることは、この組織の起爆剤となり活性化に繋がります。挑戦とは困難な物事に立ち向かうことであり、定例会議の100%の出席率、期首人数30名を超える会員拡大、諸大会の誘致など挙げればきりがありません。また現状を打破する行動は、時には好奇の目で見られ、結果によっては賞賛を得られないこともあるでしょう。

少人数だからできない、というのではなく、どうすれば成せるのかを共に考え助け合い、メンバー全員が積極果敢な挑戦者となり、失敗や批判を恐れず突き進む覚悟を持つことと共に歩める同志であることを目指すことが組織の活性化に繋がるでしょう。

【地域に必要とされる団体を目指して】
《地域の課題》
我々の活動拠点である東備地域は人口減少、少子高齢化、地域経済の低迷、空き家増加などたくさんの課題を抱えています。そんな中、明るい豊かなまちを創造するために今大切なことは、この地域に住む住民一人ひとりが課題解決のためにまちづくりに興味を持ち、意識を高めて行動していく事ではないでしょうか。そのためには我々が知識や感性を遺憾なく発揮し、周りの意識をも変え、ひとの心を動かせる絶対的リーダーシップを持って、今まで我々の活動にご理解、ご協力いただいた行政、他団体、民間企業、学校などを巻き込んで課題解決に向けて連携を取る必要があります。

見て見ぬふりをするのではなく、些細なことでも住民と地域の声に耳を傾け、問題を解決する知識を身に着け、行動し続けることが大切です。他人ごとではなく、自分ごとという意識を持って活動することで地域にも必要とされる団体を目指します。

《青少年の育成と交流》
我々もかつては家族、そして地域の大人たちに守られ導かれる子どもでした。各々が様々な経験を経て、現在に至ります。決して自分ひとりで生きてきた訳ではありません。そのことを忘れてはいけませんし、自分たちが導かれたように、次は自分たちが導いていかなければなりません。
青少年時期に豊富な経験や多種多様な考えを持つ大人たちと交流することはとても重要であると確信しています。交流する機会を大切にし、年代が違えども同じ地域に住む仲間として慈しみ、尊重しあう関係性を築き、常に模範となる行動を心がけましょう。
備前青年会議所の事業のひとつ、わんぱく相撲は子どもたちに身近に行える相撲に親しむことで心身の鍛錬や健康の増進、相撲道の持つ礼節や思いやりの気持ちを学べる場として始めた青少年育成事業です。新型コロナウイルス感染症の影響により2020年度から開催の中止が余儀なくされましたが、一昨年度3年ぶりにわんぱく相撲東備和気場所を開催することができ、大会を待ち望んでいた子どもたちが各地域から集まりました。子どもたちに「勇気・礼節・感謝」の心を伝えることを目的に継続してきた事業であるため、今後も継続していく必要があると考えます。また、大会継続に際して少しずつ段階を踏みながら、大会運営の新しい形を模索する良い機会であると捉えています。

【スケールメリットと積極的な交流】
スケールメリットとは「同種のものが多く集まることで単体よりも大きな結果を生み出せる」という意味です。JCは全国678のLOMがあり、「志を同じとする者」がそれぞれの地域で「明るい豊かな社会」の実現を目的に運動を展開しています。この組織は、全国10地区、47ブロックの協議会を通じて繋がり、多くの出向者で運営されています。 私たちにも出向の機会は平等にあり、それぞれのステージで運動を実践することができます。私はJCI日本、岡山ブロック協議会と出向させていただき、多くの学びとかけがえのない仲間との出会いを得て、物事を多角的に捉える価値観やJCに対する意識の変化がありました。一つの目的に対し、成功に向かって活動する経験が私にとってかけがえのない「たから」となりました。

また、出向ができない会員にも各種大会に参加ができる権利があります。京都会議から始まり、ブロック大会、全国大会など、将来を見据え運動を発信するセミナーや事業がたくさんあります。会員には目的をもって学ぶ姿勢で参加していただき、自分の時間を使って学ぶということは大きな効果があり、会社や家族にとって大きな成果となります。


さらに、姉妹JCIである鳥取ブロックのJCI境港と台湾のJCI屏東(ピントン)との合同の交流会を継続しており様々な交流ができる環境にあります。これは私たち現役が構築したものではなく、備前青年会議所の先輩方が各方面で活躍され、一つのご縁で始まった友好関係やお互いのLOMが切磋琢磨をして、成長していこうという想いがつまっています。

長年の付き合いだからただ「やる」のではなく、新たな目的で交流することは各LOMにとって大きな刺激となり、自分自身に「新たな何かの変化」が起きることでより一層、JCの魅力に気づく機会を会員に提供して参ります。

【結びに】
JCの活動は40歳までしか出来ません。各々想いを持って入会して、人生においてその短い活動期間の中で人任せにするのではなく、いかに地域のことを真剣に考え、全力で行動し、JCに誇りを持ち、仲間と共に成長し、この備前青年会議所の57年という歴史に刻まれた伝統を重んじ守りつつも、時代に合った組織になるように変革して自ら全力で楽しみ、この困難な時代に立ち向かっていきましょう。我々がリーダーとなって持続可能な地域を創ることを目指し、今以上に地域において価値のある団体になるように全力で邁進しましょう。各々が研鑽を積み、切磋琢磨し、助け合い支えあいながら地域と共に新化し続けましょう。

LOM基本方針
1.感謝礼節を重んじ、常に高い志を持とう
2.何事にも果敢に挑戦しよう
3.スケールメリットを活かした積極的な交流
4.価値ある魅力団体に新化しよう

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